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企画展「流転の海」展「流転の海」シリーズ完結記念企画(後編)-宮本輝文学のつながり・ひろがり-

「流転の海」展
「流転の海」シリーズ完結記念企画(後編)-宮本輝文学のつながり・ひろがり-

 前期企画展に引き続き、「流転の海」シリーズの全九巻完結を記念する展示を行います。1977年(昭和52年)に「泥の河」でデビューして以来、宮本輝の作家生活は、既に42年目を数えます。この間、実にさまざまな作品が世に送り出されてきました。
 一方、「流転の海」シリーズは、1982年から連載が開始されました。デビューから5年後のことで、昨年の完結まで、36年間にもわたる営為です。「流転の海」のそれぞれの作品は、作家宮本輝のそれぞれの時代の作品群を縫うように書き継がれてきました。9作品が、宮本輝の作品史のマイルストーンのように置かれています。
 そこで、今回の企画展では、作品同士の類似点を拾い上げ、同じ場所や同じ人物関係が、作品によってどのように書き分けられているのかを見てみたいと思います。
追手門学院大学を舞台にした「青が散る」は1978年から連載が始まったものですが、ちょうど40年後の昨年に完結した「流転の海」シリーズ最終巻の「野の春」においても、再び取り上げられています。この両作品の比較などは特に興味深いものです。
 ぜひ、宮本輝文学の現時点での全体像を、この企画展でお楽しみください。

展示内容

  • ● 作品の直筆原稿
  • ● 登場人物相関図(「流転の海」シリーズ)
  • ● 作品の関連性を知る展示

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