オーストラリアは、主に自然環境資源や気候に依存する食料農産物・資源等の一次産品の貿易で外貨を稼ぎ経済発展を推進してきました。そのため環境・資源問題は経済・外交上の最重要課題になりつつあります。数年おきに襲われてきた干ばつや洪水のたびに経済全体が深刻な不況に陥ってきました。この原因が地球温暖化問題等の環境対策をおろそかにしてきたことにあるとの国民感情が、政権交代(2007年第1次Rudd労働党政権発足)を招いたと言われています。近年、にわかに脚光を浴びてきたアジア太平洋共同体構想には、EUやNAFTAに対抗する単なる自由貿易協定のみならず、環境共同体としての内容も盛り込まれています。オーストラリアは、かつてAPECを始めとして、GATTやそれを発展的に引き継いだWTOにおいて常に貿易自由化の主導権を握ってきました。そしていまでは地球的規模での環境資源問題という新たな課題に対してさらに大きな主導権を発揮しつつあります。以下に紹介したサイトは、ほとんどの大学・研究機関が環境・資源問題に多くの資源をさいていることを示しており、ここから最新の情報を学んでください。〔監修:加賀爪優〕