保健・公衆衛生・高齢者福祉・介護:
オーストラリアでは早くから高齢者対策に取り組んでおり、北欧諸国の高負担・高福祉に比べ、中負担・中福祉を提供しています。1985年から行われた高齢者ケア改革によって、高齢者ケア制度は保健・福祉・施設・地域在宅の全分野にわたり飛躍的充実を遂げました。連邦政府は、州及び準州政府と協力して高齢者介護審査チームを各地域に設立、1992年には認知症高齢者ケアの行動計画が発表され、高齢化に伴う認知症の対策に位置付けや1997 年には、高齢者ケア法[Aged Care Act]が成立し、この法に基づく高齢者ケア構造改革が始まりました。このような情報は、オーストラリア保健福祉研究所のサイトから最近の情報を得ることができます。〔監修:三宅眞理〕
児童・青少年の社会保障・福祉:
児童・青少年の福祉に関する統計、虐待防止、育児情報サービス、オンブズマン制度などを選んでいます。オーストラリアでも少子化は進んでおり、ワークライフバランスの導入やベイビーボーナス(2004年~)の支給、保育制度の一元化(2012年~)などさまざまな取り組みがなされてきました。しかし一方で、各州の制度・サービスの濃淡など地域格差は根強く存在し、児童虐待、子どもの貧困問題、アボリジニの問題、青少年の依存症問題など児童福祉に関する課題は山積しています。〔監修:栗山直子〕